エアコン掃除の費用と電気代、どっちがお得?公式データで計算してみた

エアコン掃除の費用と電気代、どっちがお得?公式データで計算してみた

この記事の監修者

監修者 中畑雄介(リーフ環境企画)

中畑 雄介(株式会社リーフ環境企画 代表取締役)

防除業・消毒業に10年以上従事。害虫・シロアリ・防虫防鼠・消毒・エアコンクリーニングまで、IPM(総合的有害生物管理)と建築物衛生法の考え方を踏まえた衛生管理を専門とする。本記事は実務経験に基づき内容を監修しています。
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「最近、エアコンの電気代が高くなった気がする…」
そう感じている方は、決して少数ではありません。

電気料金の値上げが続く中で、
特に夏場・冬場に稼働時間が長くなるエアコンは、
“家計への影響が最も大きい家電”のひとつです。

一方で、こんな疑問を持ったことはないでしょうか。

  • エアコンクリーニングって本当に節電になるの?
  • 1万円以上かかるなら、やらない方が安いのでは?
  • フィルター掃除だけで十分じゃないの?

実はこの疑問、感覚やイメージだけで判断すると損をしてしまうことがあります。

エアコンは、
内部が汚れた状態で使い続けるほど、余分な電力を消費する仕組みになっており、
この点については、環境省や大手家電メーカーも公式に言及しています

ただし、
「必ずクリーニングした方が得」と単純に言い切れるものでもありません。

重要なのは、
クリーニング費用と、実際に削減できる電気代を“数字で比較すること”です。

エアコンが稼働している室内の画像
担当イケモト

この記事では、

  • エアコンが電気代に与える影響はどれくらい大きいのか
  • 内部の汚れが、なぜ電気代アップにつながるのか
  • 環境省や大手メーカーが公表している節電データの内容
  • エアコンクリーニング費用と電気代削減額の試算比較
  • どんな使い方・家庭なら「費用対効果が高い」のか

感覚ではなく、公式データと試算をもとに判断したい方に向けて、
できるだけ噛み砕いて解説していきます。

エアコンは電気代と環境にどれだけ影響するのか?

日本・海外ともにエアコンは電力消費の大きな割合を占める家電です。
たとえば、メーカー公式では…

真夏の室内の電力消費のうち、エアコン運転は5~6割を占めることがある。

世界の全電力の約1割がエアコン使用に使われるとの推計データもある。

と、されています。

つまり電気代だけでなく、CO₂排出量にも大きく影響します。

▶出典:ダイキン工業(株)公式

なぜエアコンクリーニングで電気代が下がるのか?

内部の汚れが省エネ性能を下げる仕組み

エアコンは室内の温かい空気を吸い込み、内部の熱交換器を通して冷たい空気に変換します。

フィルターや熱交換器に、ホコリやカビ汚れが溜まると、
→ 空気が通りにくくなり

→ 冷却・暖房効率が下がる

→ モーターやコンプレッサーが余分な電力を使うようになります。

これが「汚れているエアコンが電気代を食う」原因です。

汚れたエアコン内部の熱交換器の図解

「長い間エアコンクリーニングしてないな」と感じた方は、早めの点検・相談がおすすめです。

エアコンクリーニングの相談はこちら

公式データで見る節電効果

「エアコンをきれいにすると節電になる」と言われても、
どれくらい変わるのかが分からないと、判断しづらいものです。

そこでここでは、
環境省や大手エネルギー関連機関が公表している数値をもとに、
どの程度の節電効果が“現実的に”期待できるのかを見ていきます。

ポイントは、
特別なことをしなくても効果が出ているかどうかです。

フィルター掃除だけでも節電効果

まず注目したいのが、
「プロに頼まなくてもできるレベルの掃除」でどこまで改善するのかという点です。

公式データでは、
エアコンのフィルターを定期的に掃除した場合
以下のような結果が示されています。

  • 年間 31.9kWh の電力量削減
  • CO₂19.1kg の排出削減
  • 電気代にして 約1,034円の節約

一見すると「1,000円程度か」と思われるかもしれませんが、
これはあくまでフィルター清掃のみによる効果です。

つまり、
内部の汚れにはほとんど手を付けていない状態でも、これだけ差が出る
という点が重要です。

言い換えれば、
熱交換器や送風ファンまで汚れたまま使っているエアコンでは、
本来もっと多くの電力ロスが起きている可能性がある
ということになります。

このため、
プロによる分解洗浄では、フィルター掃除以上の改善が期待できる
と考えるのは、決して大げさではありません。

▶出典:東京ガス(株)エアコンクリーニングで節電

エアコン節電効果のグラフイメージ

設定変更でも改善可能な例

さらに、
「掃除」だけでなく使い方を少し変えるだけでも節電になる
というデータもあります。

環境関連の解析によると、
冷房時の設定温度を 27℃から28℃に1℃上げるだけで

  • 消費電力を 約13%削減
  • CO₂排出量も 年間で数kg〜十数kg規模削減

できるとされています。

ここで注目したいのは、
たった1℃の違いでも、これだけの差が出るという点です。

つまり、
エアコンは
「汚れ」+「設定」+「使い方」
この3つが重なったときに、電気代に大きな差が生まれます。

内部が汚れたままのエアコンでは、
設定温度を変えても効率が上がりにくく、
節電行動の効果が十分に発揮されないことも少なくありません。

だからこそ、
まず土台となる“エアコンの状態”を整えることが重要
という考え方につながってきます。

エアコンクリーニング費用 vs 電気代削減の試算モデル

ここまでで、
エアコンの汚れや使い方が、電気代に確実に影響することは見えてきました。

では次に気になるのは、
「結局、エアコンクリーニングって元が取れるの?」
という点ではないでしょうか。

感覚論ではなく、
実際の数字でシミュレーションしてみます。

まずは、できるだけ現実に近い条件を設定します。

試算の前提条件(一般的な家庭モデル)

  • 使用期間:冷房メインの 5カ月(6〜10月)
  • 対象エアコン:家庭用(6〜8畳クラス)
  • 使用頻度:ほぼ毎日
  • 電気料金単価:30円/kWh
  • エアコンクリーニング費用:12,000円(相場)

※特別ヘビーユースでも、ライトユーザーでもない
「ごく一般的な家庭」を想定しています。

ケース①:省エネ効果が5%だった場合(控えめな想定)

まずは、エアコン内部の汚れが軽減され、消費電力が5%改善したケースです。
「そこまで劇的じゃなくても」という、かなり控えめな想定です。

エアコンクリーニングと節電試算モデル1

この場合、
1年だけを見ると
クリーニング費用12,000円に対して、回収はできません。

ただし、ここで見落としがちなのが、
エアコンクリーニングは「1年で効果が消えるものではない」
という点です。

2年、3年と使い続けることで、
節電効果は積み上がっていきます。

結果
→ 年間で1,800円節約
→ エアコンクリーニング費用12,000円との差額は▲10,200円

ケース②:省エネ効果が10%だった場合(現実的な想定)

次に、汚れがある程度たまっていたエアコンをクリーニングし、冷媒効率がしっかり回復したケースです。
メーカー公式データや現場感覚から見て、十分あり得るラインで試算します。

エアコンクリーニングと節電試算モデル2

この場合、

  • 3年強 でクリーニング費用を回収
  • それ以降は 毎年「電気代が安くなる状態」 が続く

という計算になります。

さらに、
電気料金が今後も上がっていけば、
回収までの期間は短くなる可能性もあります。

結果
→ 年間で3,600円節約
→ 3年使えば費用回収(12,000円÷3,600円≒3.3)

※ メーカー公式でもフィルター清掃・運用改善で15%程度の節電報告例があります。

数字以上に見落とされがちなポイント

ここで重要なのは、
この試算は「節電効果だけ」を見ているという点です。

実際には、

  • 冷え・暖まりが良くなる
  • 設定温度を下げすぎ(上げすぎ)なくて済む
  • エアコンへの負荷が減り、故障リスクが下がる

といった副次的なメリットもあります。

つまり、
「電気代がいくら下がるか」だけで判断すると、
本来の価値を過小評価してしまう
のです。

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「やったほうが得な人」「急がなくていい人」

この試算を踏まえると、
エアコンクリーニングの費用対効果が高いのは、次のような方です。

やったほうが得な人

エアコンの使用時間が長い

ここ数年、内部洗浄をしていない

電気代が気になり始めている

効きが悪くなったと感じている

逆に、

  • 使用頻度が極端に少ない
  • 購入してまだ1〜2年
  • 定期的に内部清掃をしている

という場合は、
急いでやる必要はないケースもあります。

試算から分かる結論

エアコンクリーニングは、
「必ず全員が今すぐやるべきもの」ではありません。

ただし、

電気代が気になり始めた時点で、
検討する価値は十分にある対策
です。

次の章では、
この試算を踏まえたうえで、
どんな使い方をすると、さらに効果が高まるのかを見ていきます。

エアコンクリーニングが特に「お得になる人」

こんな使い方の方は要チェック

以下に1つでも当てはまる方は、
エアコンクリーニングの費用対効果が高くなりやすい傾向があります。

  • 夏・冬は、ほぼ毎日エアコンを使う
  • 在宅時間が長い/家族が多い/室内ペットがいる
  • フィルター掃除を年1回以下
  • 「効きが悪いけど様子見」状態         
  • 室外機が直射日光・壁際に設置
  • ベランダが狭く風通しが悪い        

これらはいずれも、
ダイキン公式の節電ガイドでも“効率低下要因”として挙げられています。

ダイキン工業(株)公式の節電ガイド

夏前に安心してエアコンを使いたい方は、
今の時期のクリーニングがおすすめです。

エアコンクリーニングの詳細はこちら

まとめ

エアコンクリーニングは
「支出」ではなく「回収できる投資」

エアコンは、家庭内でも電気代の比重が大きい家電

  • 冷暖房は家庭の電力消費の中でも上位
  • 効率低下=そのまま電気代のムダにつながる

内部の汚れは、目に見えない「コスト増」

  • 熱交換効率の低下
  • センサー誤作動による過剰運転
  • 無意識のうちに電気代が上昇

プロのクリーニングで期待できること

✅ 電気代のムダを抑制
✅ 年間数千円〜数万円規模の節約につながる可能性
✅ エアコンの寿命延長
✅ CO₂排出削減など環境配慮にも貢献

プロによるエアコンクリーニングは、
単なる「掃除」ではなく、“使い方を整えるためのメンテナンス”です。

  • 電気代のムダを減らし
  • エアコン本来の性能を引き出し
  • 結果的に 年間で数千円〜数万円規模の差 を生む可能性がある

また、
電気代の削減はそのまま
CO₂排出量の削減=環境への配慮にもつながります。

「今すぐやらないと損をする」わけではありません。
しかし、

電気代が気になり始めた今こそ、
検討するにはちょうどいいタイミング
とも言えます。

結論

「費用対効果が低そうだからやらない」より、
家計と環境の両方に効く“長期的な投資”として考える方が合理的です。

まずは、
今のエアコンがどんな状態なのかを知ることから始めてみてください。
それが、家計にも環境にもやさしい選択につながります。

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